検査前の準備

すでにハードコンタクトレンズをお使いの方は検査の3週間前から、ソフトコンタクトレンズをお使いの方は2週間前から中止した状態で検査を受けてください。通常のコンタクトレンズを外してからもしばらくは角膜の形状がわずかに変化した状態になるため、本来の乱視や近視の度数を正確に測定できないからです。

適応検査

(40分程度)

視力検査や角膜形状検査を初めとする各種検査を行い、オルソケラトロジーが可能か判定します。近視や乱視が強度の場合や他の眼の病気が見つかった場合などにオルソケラトロジーができないと判定されることがあります。スワンでは、この時点で2割くらいの方が不適応となります。子供の場合は適応になる場合が多いです。−4D以上のやや強い近視や、乱視が強い方は原則、適応外です。定期通院できない方も適応外です。

トライアルレンズ装用をして、しばらく目を閉じていただいた後、診察でレンズのフィッティング状態を確認します。必要に応じてトライアルレンズを修正します。オルソケラトロジーがうまく行きそうだと判断したら、テストレンズを入れて目を閉じていただいている時間を利用して、料金システムの詳細の説明と、自宅2週間から1ヶ月ごとに消毒をしてもらうことが必須であること、少しでもおかしいと感じたら絶対にオルソケラトロジーを休止すること、定期通院がとても重要であること、などのお話を聞いていただきます。保護者の方には文書でお渡しします。

オルソケラトロジーレンズを外して、視力と角膜形状を確認します。若干の視力の改善が見られる場合が多いです。大人の場合は、視力向上までに1〜2週間を要することが多いので、この時点で視力が回復していなくても、問題ありません。検査ののち、再び診察を受けていただき、木村が治療成功率の見込みをお伝えします。合意に至れば、3ヶ月分の初期治療料金として税込7万円のお支払いと、4ヶ月目以降の月額の継続治療料金の引き落としの契約をいただき、レンズのつけ外しができるトレーニングを完了した上で、レンズを発注します。レンズのつけ外し(子供の場合は保護者に指導)ができない場合は再度、別日に来て練習をしていただきます。レンズの到着には数日〜1週間程度要します。

レンズ管理指導

通常のハードコンタクトレンズと管理方法は基本的には同じですが、オルソケラトロジーレンズはリバースカーブというミゾのような凹みがあり、この部分に汚れが溜まりやすく、角膜感染症のリスクが通常のハードコンタクトレンズより若干高いと、10年以上の処方経験から感じています。2週間から1ヶ月ごとに必ず、強力なタンパク除去と消毒を行うように指導いたします。管理を守れない方はオルソケラトロジーレンズをやめていただきます。洗浄方法・保存方法をお教えいたします。オルソケラトロジーをしていると角膜知覚が低下するため、角膜感染症にかかっていても自覚症状に乏しい場合があります。ですので、オルソケラトロジーを行う方は、必ず、定期的に通院していただくことが通常のコンタクトレンズよりもずっと重要です。

初めてオルソケラトロジーレンズを装用した翌日に受診していただきます(1日目)。万一、装用したまま外せなくなった場合に対応するために、手元にレンズが届いても、受診できる前夜までは装用せずに我慢してください。

問題なければ、1週間後、1ヶ月後、以降3ヶ月毎、の診察となります。ケア用品と装着液などの消耗品を診察時にお渡しします。来院忘れがないように、診察時に次の診察日を約束していただいています。ショートメッセージでの予約確認通知などを行っています。予約日の変更はメッセージへの返信では受けられませんので、必ずお電話をください。

定期検診・メンテナンス

レンズは劣化しますし、汚れが蓄積したり、レンズケース内でも細菌やアカントアメーバなどの微生物が増殖することがあります。そのため特に自覚症状がない場合でも3ヶ月毎の検診とレンズチェックを含むメンテナンスを スワン アイ クリニック に来院して受けてください。ケア用品を提供をいたします。

治療の中断・終了

オルソケラトロジーレンズはレンタルです。レンズの返却を条件にいつでも治療中断・終了ができます。オルソケラトロジーレンズを返却いただいた場合、当月の引き落としは発生しますが、翌月以降の引き落としはストップいたします。レンズを装用をしなくなると2週間程度でもとの近視にもどります。

費用について

安全に使用していただくため スワン アイクリニック では定額制のみの扱いとします。

適応検査代金     5,000 円(税込み) 治療適応外と判断された場合でも返金いたしません。 

初期治療費用     

両眼 7万円(税込み)   片眼 4万円(税込み)

オーダーレンズ到着後3ヶ月間、診察代・ケア用品含む

継続治療費用

定期検診代、定期的(2〜3年毎程度)なレンズ交換代・毎月分のケア用品代(洗浄液 一ヶ月一本、レンズケース3ヶ月毎交換)を含みます

1年目(月額、8回目の引き落としまで)

両眼 税込 12,000円   片眼 税込 7,000円  

クリニックにオーダーレンズ到着後4ヶ月目から発生します。

(例:オーダーレンズが8月1日から8月31日の間にスワンアイクリニックに到着した場合、8+4=12月から引き落としが開始されます。)

継続治療費用 2年目 

(9回目の引き落としから20回目の引き落としまで 月額)

両眼 税込 10,000 円   片眼 税込 6,000円

継続治療費用 3年目以降 (21回目以降の引き落とし 月額、税込み)

両眼 税込 7,000 円   片眼 税込 4,000 円

Q&A

Q. 寝ているときにコンタクトレンズをつけて大丈夫なの?

A.  大丈夫です。ただし、昼も夜もコンタクトレンズをつけ続けるのはいけません。日中にコンタクトレンズを装用する時間が長い方は、夜間に装着するオルソケラトロジーに切り替えると日中はコンタクトレンズを外して過ごすことができるので方が装用時間を短くすることが期待できます。

Q. 子供の近視予防になるって本当?

A.  完全に近視の進行を止めることはできませんが、近視が進むのを抑える効果が多くの臨床研究で確認されています。ただし効果には個人差があります。

Q. どんな人がオルソケラトロジーに向いているの?

A.  

・ 近視や乱視の程度が比較的かるい方

・ 近視が進行しはじめた子ども

  • スポーツをする方
  • レーシックなどの手術以外の方法で近視を矯正したい方

などが良い適応です。サッカー・水泳・マリンスポーツやボクシングなどの格闘技など通常のコンタクトレンズが困難な場面でも矯正が可能な点が大きなメリットだと思われます。視力が安定すると急なお泊りや一泊二日の旅行などの時にコンタクトレンズやケア用品を持ち合わせていなくても視力が維持できるのも魅力でしょう。ただし、一日の中でも視力の変動があるので注意してください。

小児で、近視が進行してきて、初めてコンタクトレンズに挑戦する方には非常に良い適応になります。もちろん、通常のコンタクトレンズ同様、未成年の場合は保護者の管理指導が必須です。

Q. 結局レーシックより安いの?

A.  現状では初期費用は平均的なレーシック価格より安価ですが、継続すると割高に感じるかもしれません。ただし、数年毎に眼鏡を合わせ直さなければ良好な視力を維持することがむずかしいように、レーシックを含めた他の近視矯正治療でも治療後に近視や乱視の微妙な変化や、年齢的な変化に伴ういわゆる老眼などに対して追加治療は必要になることがあります。レーシックをすることによって老眼になるかもしれないと心配の方はオルソケラトロジーを試してみると良いと思います。オルソケラトロジーは治療を中断すると基本的にもとの眼の状態に戻るからです。

Q. お得にオルソケラトロジーをする方法はない?

A.  長く安全に使用するほど、お得な月額料金にしました。定期検診や一年毎のレンズ交換代、ケア用品代も込みの料金設定です。また、確定申告の際に当院発行の領収書を添付することで医療費控除の申請が可能です。

Q. オルソケラトロジー後に白内障手術は可能?

A.  レンズ装用中止後一定期間をおいて可能です。

Q. 消費増税後、継続治療費用は上がるの?

A.  2012年の開始依頼、なんと、値上げしていません。ただし日本国が財政破綻するなどして物価が大きく変動した場合はこの限りではありませんが、安心・安全にオルソケラトロジーを受け続けていただけるようできる限りの努力をスワンアイクリニックはします。

Q. 治療プログラム中で眼の調子が悪くなった場合はどうすればいいの?

A.  早めにスワンアイクリニックを受診してください。当院処方のオルソケラトロジーに起因する問題の場合は無料で診療します。

当院のオルソケラトロジーに起因しない疾病と判断した場合は保険診療となります。