プラケニルによる目の副作用のチェックについて

SLE:全身性エリテマトーデス の治療薬、プラケニル(ヒドロキシクロロキン)で ヒドロキシンクロロキン網膜症という不可逆性の視覚障害を生じることがあります。自覚症状が出てからでは遅いので、投与前に眼科検査、投与開始後は1年毎、累積投与量が200gを超えるなどリスクが高まってきたら半年ごとに眼科検査(視力、OCT、視野検査)などを受けることになっています。

https://www.asahi-kasei.co.jp/sle/patient/plaquenil/exam.html

網膜症の発症率は10年で2.5%ほどらしいのですが、自覚症状なく、定期検査で見つけて、プラケニルを中止しても薬剤の半減期が長いため、しばらく数ヶ月〜年にわたって網膜症が進行してしまうそうです。

ですので、定期検査と早期発見が重要なのですが、プラケニルを使用中の患者さんで眼科に通院しているのはおよそ半分に満たないそうです。

当院で、ちょうどOCTの機械を更新してFAF(眼底自発蛍光)を測定できるようになりました。今まで使ったことがない検査でしたが、HCQ網膜症の診断にも有用と講演で聞き、今後の検査に加えてみたいと思います。眩しいですが、眼底写真を一枚とるだけなので、負担はそれほど増えないかと思います。

一方で、色覚検査は省略しても良いかもしれません。