散瞳検査薬で瞼が上がる?下がる?
眼科医の中でも、知っている人のほうが少ないんじゃあないかな(偉そうに言っていますが、木村は2年前くらいまで知りませんでした)、という豆知識を披露させてください。
今、参天製薬のMRさんが、眼瞼下垂に効果があるという新薬(ただし、自由診療)の案内にきました。
実は我々が日常診療で眼底検査(散瞳検査)のために、よく使っている、ミドリンP や ネオシネジン点眼 の中にはフェニレフリンという成分が入っています。フェニレフリンには、散瞳作用(黒目が大きくなる)とともに、実は、あまり知られていないですが、まぶたを持ち上げる作用のある ミュラー筋 にはらいて、まぶたを持ち上げる作用があります(交感神経を刺激するので当然といえば当然かもしれません。普通点眼するだけで、心臓がドキドキするほどのことはありませんが)。片目だけ 散瞳薬を使用すると、散瞳薬を入れていない、まぶしい検査をしない方の目の瞼が相対的に下がります(シーソー現象)ので、「散瞳検査を片目に行ったら、もう片方の目が眼瞼下垂になった。」と訴える患者さんも稀にいるそうです(私は遭遇した事はありませんが)。効果も副作用も持続時間は数時間以内でしょう。すぐに、元に戻るはずです。
今回の「アップニークミニ点眼液0.1%」はスワンで取り扱うかどうかは決めていませんし、今は購入してもらう事はできません。
この新薬も先ほどの、フェニレフリンと同様にαアドレナリン受容体を刺激する、という点は共通しているようなので(豆知識ですが、緑内障治療薬のブリモニジンはα2アドレナリン受容体を刺激して眼圧を下げます)、疑問点がわきました。
この、眼瞼下垂の新薬(アップニーク)、と すでに我々、眼科医が使い慣れている、 ミドリンP、ネオシネジン点眼、アイファガン(ブリモニジン)という緑内障点眼 の アルファアドレナリン受容体に作用する、という共通点と、違いについて、さらに詳しく情報提供をしてもらえるように情報提供をお願いしておきました(サブタイプが違うのかな?)。
関連ですが、緑内障点眼として使用されていた、ビマトプロスト はまつげを伸ばす作用があるために、自由診療として、まつげ伸ばす薬として、一時期、当院で採用していた時期もありました。今は、スワンでは売っていません。今回のアップニークも、ひょっとしたら、すでに、我々眼科医がよく知っているお薬に似ているのかもしれません(これは院長木村の想像です)。


瞼をあげて目がパッチリ!の自由診療の点眼が、発売されるそうです。

